テーマ
Fig.1 マウスを用いた非臨床試験
1. 遺伝子改変マウスの作製と解析
特定の遺伝子をノックインまたはノックアウトしたマウスや、外来遺伝子を導入したトランスジェニックマウスなど、さまざまな遺伝子改変マウスを作製しています。これらのマウスについて、遺伝子改変と個体レベルでの表現型との関連を解析することにより、遺伝子機能の解明を目指しています。さらに、作製した遺伝子改変マウスを薬剤標的分子の検証、作用機序の解析、毒性・副作用の予測などに応用し、新たな医薬品の研究開発に貢献しています。
2. 毒性試験および薬物動態試験
毒性試験では、マウスに薬剤を投与した後、一定期間にわたり一般状態や生存率を観察し、半数致死量(LD50)および最大耐用量(MTD)を評価しています。また、薬物動態試験では、薬剤の吸収(Absorption)、分布(Distribution)、代謝(Metabolism)、排泄(Excretion)を解析して体内動態を明らかにし、医薬品の研究開発に必要な基礎データを取得しています。
3. 細菌感染治療試験
黄色ブドウ球菌や非結核性抗酸菌などをマウスに感染させた細菌感染モデルを用いて、薬剤の生体内における抗菌活性を評価しています。生存率、臓器内の生菌数(CFU)、体重変化などを指標として、薬剤の有効性を総合的に評価しています。
4. 抗がん試験
ヒトがん細胞を免疫不全マウスに移植した異種移植モデルや、マウスがん細胞を同系マウスに移植した同系移植モデルを用いて、薬剤の生体内における抗がん活性を評価しています。さらに、緑色蛍光タンパク質(GFP)やルシフェラーゼを発現するがん細胞を用いた同所移植モデルや転移モデルを活用し、薬剤の有効性を多角的に評価しています。
*動物実験に関する倫理
当動物施設で実施する動物実験は、動物の愛護及び管理に関する法律をはじめとする関係法令、指針および所属機関の動物実験規程を遵守し、動物実験委員会の審査・承認を受けた計画に基づいて実施しています。また、3Rs(Replacement、Reduction、Refinement)の原則に基づき、実験動物の適切な飼養管理と苦痛の軽減に配慮し、適正な動物実験の実施に努めています。