所長挨拶

公益財団法人微生物化学研究会の附属研究所(微生物化学研究所)には、生物系と化学系の二つの研究系統があり、それぞれの系に所長がいます。この二つの研究系統は、二人の所長の連携により、互いに緊密な関係を保ちながら、人類の健康増進と福祉の向上に貢献する有効な薬剤の開発を目指しています。

真に医療に貢献する優れた医薬品は、優れた基礎研究から生まれると考えておりますので、生物系では、微生物学や医学の優れた基礎研究を推進し、科学・技術の振興を図りつつ、人材の育成に努めます。先端生物学の基礎研究から生まれる、新しい生体を維持するメカニズムまたは疾患発症のメカニズムを明らかにし、これらの研究成果を踏まえ、応用研究を展開させる方針です。すなわち、明らかとした疾患発症に至るメカニズムを基礎に、薬剤を開発するための新しいスクリーニング系を構築し、主に微生物生産物の中に含まれる有益な物質をサーベイし、発見して、世に送り出す方針です。

微生物生産物は時として、そのままでは有効性が十分でない場合があります。その時には、有機合成化学者の力を借り、理想の薬剤へと修飾する必要があります。微生物化学研究所の生物系研究者は、化学系研究者に支えられ、人類社会へ貢献して行きます。

微生物化学研究所・生物系所長
野本明男

微生物化学研究所は、創立以来、微生物が生産する抗生物質などの二次代謝産物ならびに微生物細胞の構成成分などから、新規生理活性物質を発見、創製することを業務の主目的としている。

創立当時の精神を踏襲した当研究所の基本理念は、微生物の多面的な有効利用に関する基盤研究を行い、その分野での最新の科学の進歩に貢献するばかりでなく、その成果に立脚した応用研究を行うことにより、最終的には現代社会で人類が健康で幸せな人生を送るために資する化合物を創製し実用化することである。

当研究所は、生物学と化学の融合を最大の特徴としている。

基盤研究として、当研究所の得意分野であり実績もある、微生物および微生物の構成成分、代謝産物などに関する応用面を見据えた研究を行う。また今後は、微生物等による病原性発現機構の解明、さらには有用物質の環境調和型生産を可能とする触媒開発などの基盤研究も加える。また、上記基盤研究に立脚した応用研究として、新規生理活性物質を発見し、最終的にはこれらの化合物から、社会の要請に応えられるよう、ヒトの医療品類および動物の予防・治療薬、農薬さらには環境汚染物質浄化剤などの開発研究を行う。

微生物化学研究所・化学系所長
柴崎正勝

所長挨拶